キャッチフレーズ作成術
まずはお客様の「心」を揺さぶる(=共感)
モノを売る前に、まずお客様に「あ、それ分かる!」と共感してもらうことがスタートです。
そのために一番分かりやすいのが、「天国」と「地獄」を想像してもらうことです。
地獄: その商品がないことで起きる、最悪の瞬間。
・愛犬が、ツルツルのフローリングで滑って「キャン!」と鳴く瞬間。
・足腰が弱ってきたシニア犬が、歩くのをためらっている姿。
キャッチフレーズ例:「あっ、また滑った!」「ごめんね、走っちゃダメ…」
天国: その商品を手に入れたことで訪れる、最高の瞬間。
・コーティングした床で、愛犬が嬉しそうに走り回る姿。
・家族みんなが、安心して愛犬と遊んでいるリビング。
キャッチフレーズ例:「おかえり!思いっきり走れるね!」「ウチが、ドッグランになった!」
この「地獄」と「天国」のどちらか、あるいは両方を見せるのが、キャッチフレーズの基本です。
「お客様」になりきる
この床コーティングなら、ターゲットは「愛犬の足腰を心配する家族」です。
その人が、心の中でポロッとつぶやく言葉を探しましょう。
・良い例:「あの子、最近よく滑るのよね…」「この床、危ないかなぁ」
・ダメな例:「愛犬の歩行快適性を追求した、次世代フロアソリューション」(…こんな風に「どうだ!考えたぞ!」というのは、誰の心にも響きませんよね)
「誰」に言わせるかを変えてみる
いつも社長(売り手)が「うちのはイイですよ!」と言うだけでは、お客様は飽きてしまいます。
そこで、セリフを言う人(話者)を変えてみましょう。
お客様(犬)自身に言わせる
・「キュン!(もう滑らないよ!)」
・「(しっぽフリフリ)走っていい?」
開発者(社長)の「本音」を言わせる
・「犬の肉球、100パターン研究しました。」
・「この”わずかな”ザラつきが、命なんです。」
(こだわりや熱意が伝わりますね)
まったくの第三者に言わせる
・「そのフローリング、愛犬には”スケートリンク”ですよ?」(ドキッとさせる)
・「あ、床替えました?」(獣医さんやトリマーさんのセリフ)
このように、「誰」の視点で語るかを変えるだけで、言葉の印象はガラッと変わります。
「写真」や「動画」と連動させる
チラシやホームページには、必ず写真や動画(ビジュアル)がありますよね。
もしビジュアルで「犬が滑って転びそうになっている瞬間」が伝わるなら、言葉は短くていいんです。
・ビジュアル:犬が「あっ!」と体勢を崩す写真
・キャッチフレーズ:「…………(無言)」や「あっ…」
これだけで、写真の意味がグッと深まり、お客様の心に刺さります。
「数字」はウソをつかない(説得力)
お客様は「スゴイ」「安心」と言われるより、「具体的な数字」を見た方が納得します。
「滑りにくい床です」
・⇒「滑り抵抗係数、従来の2.5倍。」
・⇒「施工後、8割のワンちゃんが走るようになりました。」
・⇒「安心の10年保証。」
数字はごまかしが効かない分、お客様に「本気だ」と伝える一番強い武器になります。
まだまだある!「型」を知っておこう
他にも、すぐに使える「型」があります。
業界の「決まり文句」を拝借する
・「ワンちゃん目線で、考えました。」「ご家族(ペット)の健康と安全のために。」
「選び方」を教えてあげる
・「床選びは、愛犬の足腰で考えましょう。」
「比べさせる」
・「そのワックス、本当に滑り止めになってますか?」
まとめ
キャッチフレーズの作り方に「絶対の正解」はありません。
いろいろ試して、お客様の反応が一番良いものを見つければいいんです。
ただし、キャッチフレーズと違って、会社や商品が「ずっと言い続ける」看板や「のれん」のような言葉(例:「お、ねだん以上。ニトリ」など)は別です。
これは頻繁に変えるものではないので、じっくり考える必要があります。
まずは今回ご紹介した「型」を使って、お客様の心に響く「キャッチフレーズ」を考えてみませんか?

コメント Comments
コメント一覧
コメントはありません。
トラックバックURL
https://wakaruto.jp/%e5%95%86%e5%93%81%e3%82%84%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%93%e3%82%b9%e3%81%ae%e9%ad%85%e5%8a%9b%e3%82%92%e3%80%8c%e3%81%9f%e3%81%a3%e3%81%9f%e4%b8%80%e8%a8%80%e3%80%8d%e3%81%a7%e3%81%8a%e5%ae%a2%e6%a7%98/trackback/