「売上を上げたい」の「核」
「穴の開いたバケツ」になっていませんか?
お店の経営を「バケツに水を貯める作業」に例えると、
・バケツに貯まった水 = お店の売上・利益
・蛇口から新しく注ぐ水 = 新規のお客様
・バケツの底に開いた穴 = 「1回きり」で去っていくお客様
多くのお店が、売上(水)を増やそうと、一生懸命に蛇口をひねり、新しい水(新規客)を注ぎ込みます。
チラシを配ったり、広告を出したり、SNSを頑張ったり…。
でも、もしバケツの底に大きな穴(=1回きりのお客様が70%)が開いていたら、どうでしょう?
注いでも注いでも、水(売上)は一向に貯まっていきません。
これが、「新規客で売上減を補おうとする」状態です。
まさに「焼け石に水」ならぬ、「穴あきバケツに水」ですね。
「常連さん」は、お店の宝物
「常連さん」。
これは、お店にとって「金の卵を産むガチョウ」のような存在です。
一度きりの高額な買い物(大きな金の卵)も嬉しいですが、小さくても「継続的に、何度もお店に足を運び、売上という卵を産み続けてくれる」ガチョウ(常連さん)は、お店の経営を支える土台そのものです。
さらに素晴らしいことに、このガチョウ(常連さん)は、満足してくれると「あのお店、いいよ!」と鳴いて(口コミ)、新しいお客様(他のガチョウ)まで連れてきてくれることさえあります。
「釣った魚に餌をやらない」と、常連さんは静かに去る
それなのに、なぜ多くのお店が、この宝物である常連さんを「ほったらかし」にしてしまうのでしょうか?
「常連さんは放っておいても来てくれる」 「手紙(DM)を出すお金があるなら、新しいお客様を呼ぶために使いたい」 という気持ちが、どうしても湧いてきてしまうからです。
これは、まさに「釣った魚に餌をやらない」状態です。
しかし、常連さんも人間です。
そして、賢い消費者です。
世の中には、あなたのお店以外にも、魅力的なお店がたくさんあります。
「最近、新しいお店ができたから行ってみようかな」 「あのお店、最近ご無沙汰だけど、私のこと覚えてくれているかな?」
そんな時、ライバル店が「あなたに来てほしい!」と熱心にアプローチしてきたら、心は揺らぎますよね。
「3年前、あれだけ来てくれていた常連さん」が、今も「同じ人数」「同じ回数」来てくれていますか?
多くの場合、常連さんは文句も言わず、静かに去っていってしまうのです。
これが、売上がジワジワと落ちていく最大の原因です。
まずやるべきは「バケツの穴」をふさぐこと
では、どうすればいいのか?
売上が落ちてきた(バケツの水が減ってきた)時に、慌てて蛇口をひねる(新規集客)ことではありません。
まずやるべきことは、「バケツの穴をふさぐこと」です。
つまり、
・今いる常連さんに、「いつもありがとうございます」と心から感謝を伝え、大切にし続けること。(=今いるガチョウを大切に育てる)
・「1回きりのお客様」が、なぜ「2回目」に来てくれなかったのかを考え、「2回目」に来てもらう工夫をすること。(=穴を小さくする)
小さなお店が経営を安定させる一番の近道は、遠くの「まだ見ぬお客様」を追いかけることよりも、まず「足元にある宝物(常連さん)」を輝かせることです。
常連さんを大切にするお店は、自然と良い空気が流れ、その空気に惹かれて「1回きり」だったお客様も、いつしか常連さんになっていきます。
そうやって「穴」がふさがったバケツなら、新しく注いだ水(新規客)もしっかりと貯まっていき、いつしかお店は「お客様であふれるバケツ」になるはずです。

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