利益も、チームも、整える。  浜松市の税理士 小林徹が、次の一手まで一緒に考えます。

「会う前に、すでに選ばれている」集客の新常識

「会う前に、すでに選ばれている」集客の新常識

集客時の「教育」で契約率を高める方法

あなたは、こんな経験はありませんか?

一生懸命チラシを配り、SNSで情報を発信し、問い合わせの電話が来たのに、最後はなぜか「検討します」で終わってしまった。
あるいは、「もっと安いところがあったので…」と断られてしまった。

こんな経験を繰り返しているとしたら、もしかすると集客の「やり方」ではなく、「順番」が問題かもしれません。

じつは、集客にはある大切なプロセスが抜けていることが多いのです。
それが「教育」です。

「教育」とは何か?

「教育」と聞くと、学校の授業を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、ここで言う「教育」とは少し違います。

簡単に言えば、「見込み客に、あなたの価値を事前に理解してもらうこと」です。

もう少し具体的に言うと、次の2つの問いに答えてもらうことです。
「なぜ、これを買う必要があるのか?」
「なぜ、あなたから買うのか?」

この2つの問いに、見込み客が自分なりに納得してから初めて、商談や面談の場に来てもらう。
それが、教育プロセスを取り入れた集客の本質です。

教育なしの集客が失敗する理由

少し想像してみてください。

あなたが街を歩いていると、突然見知らぬ人が近づいてきて「うちの商品、いいですよ。買いませんか?」と言ってきたとします。
どう感じますか?おそらく警戒するか、その場をやり過ごそうとするでしょう。

これは、ビジネスの集客でも同じことが起きています。

見込み客にとって、いきなり「会いましょう」「買ってください」と言われても、なぜその商品やサービスが必要なのか、なぜあなたに頼むべきなのかがわかっていないと、人は動きません。
むしろ、値段だけで比較されたり、「ちょっと考えます」と言われてそのままになってしまいます。

これが「教育なしの集客」の限界です。

教育プロセスを入れると、何が変わるか?

逆に、教育プロセスをきちんと入れるとどうなるでしょうか。

見込み客が実際に会いに来る前の段階で、すでに「この人にお願いしたい」「ここに頼むのが一番いい」と思ってくれている状態を作れます。

つまり、面談や商談の場では「売り込み」をしなくてもいい。
見込み客が自ら「ぜひお願いします」と言いやすい状態になっているのです。

これは大げさではありません。
集客の流れを少し変えるだけで、契約率は大きく変わります。

背景:なぜ「教育」が今、必要なのか?

かつては、良い商品・サービスを作れば、口コミや紹介で自然と広まっていきました。
しかし今は違います。

インターネットの普及により、消費者は商品を買う前に自分でリサーチするようになりました。
「比較サイト」「口コミサイト」「SNS」などで情報収集し、ある程度自分の中で答えを持ってから行動するようになっています。

そのため、見込み客があなたのことを知ったとき、あなたに関する情報が少なかったり、「なぜあなたなのか」が伝わらなかったりすると、すぐに別の選択肢を探してしまいます。

また、小さな会社や個人事業の場合、大手のように「ブランド力」で信頼を得ることが難しい。
だからこそ、事前に自分の専門性・考え方・実績を丁寧に伝えておく「教育」のプロセスが、非常に大切な差別化の手段になるのです。

具体的な事例:整体院の先生が取り組んだ「教育集客」

ある地方の整体院の先生の話をしましょう。

その先生は技術に自信があり、通い続けてくれるお客さんには満足してもらっていましたが、新規のお客さんがなかなか増えませんでした。
広告を出しても、一回来てそのまま来なくなる方も多く、「価格が高い」と言われることもありました。

そこで取り組んだのが「教育プロセスを取り入れた集客」です。

まず、ホームページやSNSで次のような情報を定期的に発信し始めました。

「なぜ肩こりは揉むだけでは治らないのか」「整体と整骨院の違いとは」「当院が姿勢から根本的に整える理由」

これらは「商品の宣伝」ではなく、「なぜこの施術が必要なのか」「なぜうちのやり方が効果的なのか」を伝えるための情報発信です。

さらに、初めて問い合わせしてきた方には、予約確定後に「初めての方へ」という資料をメールで送るようにしました。
その内容は、先生の整体に対する考え方、どんな人に向いているか、施術の流れと効果の出方についてわかりやすく書いたものでした。

この取り組みを始めると、来院する前から「先生のSNSをずっと見ていて、ここに来ようと決めていました」「メールの資料を読んで、ここに決めました」という声が増えてきました。
価格についての交渉もほとんどなくなり、継続して通ってくれるお客さんも増えました。

初めて会う前に、すでに「この先生にお願いしたい」という状態ができていたのです。

「教育」は難しくない。まずはここから

教育プロセスと聞くと、何か特別なことをしなければならないように思うかもしれません。
でも、難しく考える必要はありません。

まず考えてほしいのは、あなたが日頃、お客さんや取引先と話すときに「つい言ってしまうこと」「必ず伝えていること」です。
それが、あなたの価値観であり、あなたから買う理由です。

それをブログ、SNS、YouTube、メールマガジン、あるいは問い合わせのお礼メールなど、何らかの形で文章や動画にして発信することが、教育プロセスの第一歩です。

チェックポイントとして、以下の問いに答えられると理想的です。
「そのサービスや商品が、なぜ必要なのかを説明しているか?」
「なぜ、他ではなくあなたから買うべきなのかを伝えているか?」
「あなたの考え方や姿勢が、見込み客に伝わる場所があるか?」

まとめ:「会う前に選ばれている」仕組みを作ろう

集客の目的は、「問い合わせを増やすこと」ではありません。
本当の目的は「契約につながる出会いを増やすこと」です。

そのために必要なのが、見込み客に事前に「なぜこれが必要か」「なぜあなたなのか」を理解してもらう教育のプロセスです。

教育プロセスがしっかり機能していれば、実際に会う場面では売り込む必要がなくなります。
見込み客がすでに「お願いしたい」という気持ちを持った状態で来てくれるからです。

これは、営業が苦手な方にこそ、特に効果的なアプローチです。「売る」のではなく、「理解してもらう」ことに集中する。
その積み重ねが、安定した契約につながっていくのです。

集客の入り口は「知ってもらうこと」ですが、その先には「理解してもらうこと」が必要です。
この順番を意識するだけで、あなたのビジネスの流れは確実に変わっていきます。

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