あなたの会社は「モノ」を売っていますか? それとも「価値」を売っていますか?

ここに、考え方が違う2つの化粧品会社があります。

  • A社:「うちは、化粧品という『モノ』を作って売っています」
  • B社:「うちは、お客様が美しくなることで得られる『素敵な毎日と自信』を売っています」

もし将来、化粧品よりもっと手軽で効果的な美容法が発明されたら、どちらの会社が生き残るでしょうか?

きっと、多くのお客様に選ばれ続けるのは B社でしょう。

これはなぜでしょうか。馬車しかなかった時代の話に例えてみましょう。

  • ある会社は「世界一の馬車を作ること」を目標にしていました。最高の乗り心地、美しいデザインを追求し、素晴らしい馬車をたくさん作りました。しかし、やがて「自動車」が登場すると、馬車は売れなくなり、会社は衰退してしまいました。彼らは目の前の「馬車というモノ」にこだわりすぎて、時代の変化に対応できなかったのです。
  • 一方、別の会社は「お客様を、より速く快適に目的地へお連れすること」を目標にしていました。この会社にとって、馬車はあくまでお客様の目的を叶えるための「手段」です。自動車という新しい技術が登場したとき、彼らは「これを使えば、お客様をもっと幸せにできるぞ!」と考え、すぐに自動車事業に乗り換えて、さらに会社を成長させることができました。

この話は、先ほどの化粧品会社と全く同じです。

A社のように「化粧品」という『モノ』だけを見ていると、新しい美容法は自分たちの商売を脅かす「敵」に見えてしまいます。

しかし、B社のように「お客様の素敵な毎日」という『価値』を見ていれば、新しい美容法は、お客様をさらに喜ばせるための「新しいチャンス」に変わるのです。

自社の事業を、目の前の商品やサービス(モノ)だけで考えるのではなく、「その商品を通じて、お客様にどんな良い体験や未来を提供できるか?」という視点を持つこと。

これが、変化の激しい時代でもお客様に愛され、長く続く会社になるための大切な秘訣です。