
一番乗り戦略
ビジネスで成功するための大切な考え方のひとつに、「一番乗り」を目指すというものがあります。
これは、誰かの後を追いかけるのではなく、「あなたが一番です」と言える自分だけの土俵(分野)を作り出すということです。
なぜなら、お客様は二番手よりも一番手を記憶し、選ぶ傾向が非常に強いからです。
少し想像してみてください。
- 質問①:「世界で初めて月面を歩いた人の名前は?」
多くの方が「アームストロング船長」と答えられるでしょう。
- 質問②:「では、世界で二番目に月面を歩いた人の名前は?」
いかがでしょうか?すぐには思い浮かばないかもしれません。
(ちなみに、バズ・オルドリンという宇宙飛行士です。)
オルドリン飛行士も、アームストロング船長に劣らない、非常に優秀な宇宙飛行士でした。
しかし、残念ながら「二番目」だったために、その名前は多くの人に記憶されていません。
ビジネスの世界でも、これと全く同じことが起こります。
多くの場合、後から出てくる商品は、先発の商品よりも機能が良かったり、値段が安かったりします。
しかし、すでに「〇〇といえば、あの商品」とお客様の頭の中に定着してしまった一番手のイメージを覆すのは、想像以上に大変なことなのです。
例えるなら、すでに満員の劇場に、後から入って一番前の席に座ろうとするようなものです。
ですから、大切なのは「どうすれば、もっと良い商品が作れるか?」と考える前に、「どうすれば、お客様の心の中で一番になれるか?」と考えてみることです。
- 地域で一番親切な八百屋さん
- 日本で一番、猫のイラストが上手なデザイナー
- この町で一番最初に「ドローン宅配」を始めたお弁当屋さん
など、規模の大小は関係ありません。
あなたの会社が「一番」になれる土俵を見つけ、そこでお客様に一番に覚えてもらうこと。
それが、小さな会社が大手にも負けない強いブランドを築き、売上を伸ばしていくための、とても有効な第一歩となるのです。